生命保険について

STEP2 生命保険の役割とビジネス 集めた保険料はどうなるの?保険会社って何をしているの?生命保険ビジネスの基本についてご説明します。

生命保険ビジネスとは?

生命保険の役割は大きく2つあります。

1 保障事業 生活保障として人々の経済基盤を安定させる 2 資産運用事業 世界有数の機関投資家として、経済成長に貢献する

万が一に備えるというニーズから多くのお金を集め、そのお金を通じて社会に貢献する。それが生命保険ビジネスの基本です。多くの人の人生や企業活動を支えるビジネスとして、社会的役割が非常に高いと言えます。

1 保障事業 生命保険の存在意義

生命保険の本質とは?

保険とは、万が一の事態によって生じる経済的不安に備えるもの。
「万が一」の時に、しっかりと保障でカバーし、残された家族が不自由なく生活できるよう、多くの人が「生命保険」を契約します。それが生命保険の本質的な役割。

特徴:図表3

自分に万が一のことが起きた際に、家族全員が不自由なく生活していけるほどの大きなお金を準備している人は少ないため、契約者みんなでお互いを助け合う形、相互扶助の関係でリスクに備えるのが基本的な考え方となります。

生命保険は社会のインフラ

生命保険の加入率はなんと90.5%(共済含む)。これは下水道や都市ガスの普及率を上回り、売上規模は損保の5倍にのぼります。

特徴:図表4

出典:生命保険文化センター平成21年実態調査

現代の日本では9割以上の人がリスクに備えている。
まさに生命保険は人が生きていくために必要な商品/サービスだとも言え、社会のインフラとして大きな役割を果たしています。

特徴:図表5
2 資産運用事業 資金を世界にめぐらせる

マーケットのメインプレーヤーとして

生命保険会社では、お預かりした保険料を基に、「機関投資家」として様々な投資をしています。例えば公社債、株式、外国公社債、外国株式、貸付金、不動産。国内のみならず、世界のマーケットに分散投資して、その収益を配当金や保険金という形で、お客さまにお支払いをします。投資、と聞いて「意外!」と思われた方もいらっしゃると思いますが、生命保険会社は「保険を開発して販売する」仕事だけをしているわけではありません。莫大な資金を動かす「マーケットのメインプレーヤー」として、経済成長を後押しする働きも担っています。

特徴:図表7

国内株式保有額、第4位

第一生命では、日本が発行する国債などへ積極投資を行っており、公社債は約16兆円の運用残高。これは、国内で発行されている公社債の約1%を保有・運用していることになります。1%と侮るなかれ。これは銀行も含めた金融機関全体で、第5位の保有額。また、日本で4番目に株式を持っている、という側面もあります。東証1部上場銘柄でみると、全体の13%、7社に1社は、第一生命が10位以内の大株主となります。

特徴:図表8

こうした民間企業への投資を通じて、日本企業の成長に貢献している第一生命。実は、世界経済にも大きく関わっています。

第一生命と海外マーケット

実は生命保険会社の外国有価証券投資が認可されたのは、約40年前の1971年。海外投資を行う意義としては、運用対象の多様化、経済の国際化に伴う海外での投資機会拡大への対応、内外金利差を踏まえた効率的かつ有利な運用、大災害などによる危険の分散などがあります。
現在、第一生命は6.8兆円の外国公社債、外国株式などへ投資を行っています。これは運用残高全体の20%以上を占め、第一生命のポートフォリオの中でも海外投資は大きな重みを持っています。

特徴:図表9

生命保険会社 × 不動産事業

生命保険会社にはもうひとつ、「意外」な一面があるのをご存知ですか?それは不動産事業です。生命保険会社は、土地・建物などの不動産(自社の営業用のもの・投資用のもの)をもち、海外の不動産にも投資をしています。

特徴:図表10

第一生命は、1.2兆円を不動産へ投資しており、賃貸ビルの貸し付け面積では、不動産業界内でもTOP10入りを果たしています。東京京自由が丘に保有する自社ビルの他に、晴海のトリトンスクエアや西新宿にエステックビルなども第一生命が保有するビルの一つです。