生命保険について

世界の保険市場はどうなっているの?

世界の保険市場は、アメリカ、日本、イギリス、ドイツ、フランスの5ヵ国で約8割のシェアを占めており、日本はその中で生保・損保ともにアメリカに次いで第2位に位置しています。日本は生命保険で約15%のシェアを占めていますが、生命保険会社の数は45社。これに対してアメリカは1,009社、イギリスは237社、フランスは130社と、アメリカ・欧州各国とも、日本の生命保険会社の数をはるかに上回る数の生命保険会社が展開、営業しています(すべて2008年現在生命保険協会調べ)。

欧米・欧州の生保会社

なかでも、欧米の大手生命保険会社は、自国内にとどまらず、早くから海外での事業展開に積極的で、アジア・中東欧・中南米と勢力を伸ばし、M&Aや現地企業との合弁の形などで参入し、その存在感を増しつつあります。さらに欧州のグローバル生保会社では、収入の5割~8割が海外事業での収入となっています。

特徴:図表1

(注)海外事業占率は、生命保険収入保険料(2009年)に占める海外事業の割合から算出。出所:各社決算資料

なぜ海外展開をするの?

現在、日本は少子高齢化に伴い、人口減少が進んでいます。出生率は2012年では1.4。この人口減少により、15歳以上・65歳未満の生産年齢人口も少なくなることが予測されます。このように、国内でのマーケットが小さくなっていく傾向にある今こそ、海外への進出が持続的な成長の鍵となります。生命保険がまだ浸透しておらず、社会のインフラとして「保険」の機能が不十分な地域、そして今後の経済発展が見込める国々へ進出することで、生命保険がその国に根付き、経済成長とともに拡大していく。海外進出の意義は、ここにあるのです。

特徴:図表2

アジアに世界の金融業界が注目

今、金融ビジネス業界が注目しているのが、近年急成長を遂げているアジアです。特にインド、ベトナム、中国、タイ等の新興国では、国営企業の株式会社化や、経済発展に伴う市場型資金調達の増加、消費者の貯蓄や保険などのニーズの高まり、そして規制緩和の渦中にあり、事業機会が豊富に存在すると見られています。

特徴:図表3

日本を除くアジアのGDP(国内総生産)、生保収入保険料の平均伸展率は世界で最も高い成長を遂げ、一人当たりの生命保険料はGDP1,000USドル〜GDP15,000USドル程度まで伸びていく傾向にあります。このように世界人口のほぼ半分を占め、所得水準伸展とともに生命保険市場の発展が見込める市場、アジアは、生命保険業界にとって大変魅力的な市場であるといえるのです。

このように今後の成長が見込めるアジアは、世界中の金融業界から注目されているのです。第一生命が海外へ展開していく理由がおわかりいただけたでしょうか?社会的な保証がまだ整っていない発展途上国で、第一生命の保険が社会的基盤となっていくことは、その国への社会貢献にもつながっていきます。

第一生命のグローバル展開

特徴:図表4

第一生命は、アジアを中心とする海外生保事業を「成長市場」と位置づけ、積極的な投資と事業の拡大を図り、ベトナム、インド、タイ、オーストラリア、インドネシアで展開しています。ベトナムとインドは、日本の生命保険会社では初めての進出を果たしました。社会的な保障がまだ整っていない発展途上国で、第一生命の保障が社会的基盤となっていくことは、その国への社会貢献にもつながっていきます。