第一生命を知る

今後の展開

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当社は、1902年の創業以来、「お客さま第一主義『一生涯のパートナー』」を経営理念に掲げ、お客さま、お一人おひとりの“今”と“未来"を見つめ、次の世代につながる確かな安心のお届けに努めてきました。そして、現在、社会環境は大きく変化し、お一人おひとりのライフスタイルや価値観も多様化してきています。このような時代だからこそ、私たち第一生命は『いつもあなたのそばにいる【一生涯のパートナー】であり続けたい」と考えています。こうした考えのもと、さまざまなライフステージに応じた最適な商品・サービスで、お客さまお一人おひとりの安心で健康な人生を、生涯設計デザイナーをはじめとする高い専門性を持つ全役職員の「強固なチームワーク」でサポートしていく【一生涯のパートナー With You プロジェクト】を推進しています。国内成長戦略「一生涯のパートナーWith You プロジェクト」では、本業の生命保険を通じた【確かな安心】とともに、第一生命らしい【充実した健康サポート】を、お客さまお一人おひとりにご提供していきます。

特徴:図表2

少子高齢化で変わる時代のニーズ

新市場の開拓に向けた取り組みを開始します。銀行窓口における保障性保険販売の拡大や、「自分で比較検討して保険を選びたい」というご意向で来店型ショップを訪れるお客さまが増加していることから、このゾーンを成長分野と捉え、医療などの第三分野を中心に、「どこよりもわかりやすく、お手続きが簡便な、新しい時代にあった商品とサービスの提供」を行います。新市場開拓を機動的に進めるべく、国内生命保険事業では、第一生命、第一フロンティア生命に加え、比較購入志向の高いお客さまに対し商品を供給するネオファースト生命の開業によって国内3社体制がスタートしています。今後積極的に、国内マーケッ卜展開を加速させて行きます。

特徴:図表2

海外アセットマネジメント事業の強化

第一生命は、中期経営計画において、生保事業との親和性が高く、人口増加・退職資金拡大を背景に高成長が期待できる海外アセットマネジメント事業への事業参画を検討してきました。
ニューヨーク証券取引所に上場している、米国有数の独立系資産運用会社、ジャナス・キャピタル・グループ(以下「ジャナス社」)。ジャナス社は、リタイアメント人口の増加等を背景に中長期的な成長が見込める米国資産運用市場において、株式運用を中心とした高い競争力、幅広い販売ネットワークを有し、強固なブランドを確立しています。第一生命はこのジャナス社が中長期的に成長していくと想定。同社を当社グループに加えることで、連結収益の向上を図るとともに、当社の資産運用体制の強化や、当社関連会社であるDIAMアセットマネジメント(※)を通じた双方向での金融商品販売の拡大、さらには人財交流等を通じたアセットマネジメント事業に関するノウハウの獲得などを目指しています。

※DIAMアセットマネジメントは、みずほフィナンシャルグループと第一生命が折半出資する資産運用会社

特徴:図表3

※DIAMアセットマネジメントは、みずほフィナンシャルグループと第一生命が折半出資する資産運用会社

「プロフェッショナル」性をさらに高める

最も重要な経営資源は「人財」。私たちは研修や現場教育において『プロフェッショナル & チームワーク』というコンセプトのもと、職員一人ひとりの人財育成を進めています。プロフェッショナルとは、専門的な能力を持つ人のことではなく、日々の業務に「プロ」として自覚、こだわり、責任を持ち、創意工夫しながら仕事を進めていける人財です。そして、このプロたちがチームを結成し、チームワークを発揮していくのです。チームワークとは、一般に言う組織内の協力関係ではなく、部門などの垣根を越えて協業すること。
そのためには、個々の高い目標を支援していく仕組みが必要だと、私たちは考えます。さまざまなキャリアサポートプログラムを充実させ、職員の新たなチャレンジを支援し続けます。一人ひとりの人間力を強くしていく環境が、私たちの「プロフェッショナル」性をさらに高めていくのです。

特徴:図表4
特徴:図表4 _02

グローバル化構想の加速

世界に目を向けると、世界の生命保険会社ベストテンはすべて株式会社、持株会社形態の会社が席巻しているという状態になっている今日。「多様な資本調達手段と自由な商品開発を可能にする」ために、2010年、第一生命は東証一部へ上場し、株式会社となりました。資本調達に制限があった相互会社から、大胆なM&Aを駆使した成長戦略も描ける株式会社への転身で、アジアを中心とする海外の企業へ大型M&Aをしかけ、市場シェアを高めていけるようになります。
第一生命は、海外の保険市場においても成長に向けた事業展開を加速させています。2007年のベトナムの保険会社を買収して子会社にしたのを皮切りに、タイ、オーストラリアに進出し、2013年にはインドネシアの有力金融グループへの投資により、同国で保険ビジネスを展開する土台を築きました。
なかでも、オーストラリアの子会社TAL社は順調に成長し、2013年末には同国の保険市場(保障性商品)で首位に躍進しています。第一生命ベトナムも保険料収支が買収前の5倍になり、インド、タイ、インドネシアでも事業は堅調に推移しています。
さらに、2015年2月には米国の保険会社プロテクティブを買収しました。また、プ口テクティブ生命を完全子会社としたことにより、利益の拡大に貢献する「先進国における事業」 と、将来の成長に期待する「新興国における事業」のバランスを見ながら、戦略的な投資ができるようになりました。
そのほか、米国の資産運用会社ジャナスには19.9%の出資を行うことで、海外での資産運用能力を強化しています。

特徴:図表5